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タイ旅行記P9

第2の村


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 漢字トークでさらに盛り上がっていると一人の若者が来て、日本語で自己紹介を始めた。
日本語は少ししかできないらしく、後は英語での会話になった。

 聞いてみると台湾からこの村に有機農業を勉強しに来ているという。
台湾の農薬や化学肥料を使った農業に未来を危惧しており、このヤウ族の村はそういった類のものは一切使わず、有機農業をしているところが素晴らしい、と言っていた。

 俺も今年、仕事を辞めて有機農業を志すつもりだ、と伝えると二人のテンションはあがりっぱなっし。
最後はメールアドレスを交換して別れた。

 しかし、台湾でも農薬や化学肥料を使って農業をしていることが分かりがっかりすると同時に、俺と同じく有機農業を志す外国人にこんなタイの山奥で出遭えたことに『縁』という言葉を強く意識しないわけにはいかなかった。

 村に到着後、今日もホーミーはシャワーでも浴びて来い、と言った。
シャワーを浴びる気はなかったが、顔と手が洗いたかったのでホーミーが指差す小屋に入ってみた。

 昨日、ホーミーが「ナイスシャワー!」と言った意味は小屋に入ってすぐに分かる。

 一応小屋になっているなかにあるのは、タイ式の便器と水が張ってあるポリバケツ。
シャワーはホースの水をそのまま使うのだ。

 暑いこともあり決して嫌な気分はしない、むしろ気持ちが良い。
日本のようになんでもそろっているのは、自由がなくて息詰まる。
この旅行ではホントに自由を満喫した気がする。

 ちなみにタイ式のトイレでは紙は使わない。
用(大)を足した後は、おけ(バケツ)から直接水をすくってオシリを素手で洗う。
抵抗がある人もいるのだろうけど、俺は紙で拭くより気持ちいいんではないかと思うし、実際結豪Cに入った。

 この日お世話になる家のおじいちゃん。

 竹で出来た水パイプを吸っている。
 ボコボコ、ポコポコ。

 「吸うか?」と身振りで聞いてくれるがタバコが嫌いな俺は丁重にお断りする。

 従来、タイ・ラオス・ミャンマーの三国の国境付近はゴールデントライアングルと呼ばれ、世界の麻薬の大部分を生産していたらしい。
もっとも、この地域に麻薬を最初に持ち込んだのはイギリスなのだが。

 それを今年(2006年)9月に起きたクーデターで失脚したタクシン首相が、タイのこの地域からアヘンなどの麻薬を全廃させたのだ。
だから昔は一面アヘンだった山も今は一面陸稲やお茶の木なんかが植わっていたりする。
(ガイドのホーミーの話によると)

 山の人たちはその代わりにタバコを吸っているというわけである。
ただし、ホントに麻薬が全廃されたわけではなく、ミャンマーなどから密売人などが売りに着たりして、隠れて吸っている人も多いということだ。

 ホーミーはタクシンが失脚し、またもとの麻薬の山に戻ってしまうのを非常に懸念していた。


10月14日

 トレッキング3日目、朝から快晴。

 今日も蚊帳の中で目覚める、ジャングルなので蚊が多い。
家は木造の小屋なので隙間が結濠Jいていたりするが、寒くて眠れないということはなかった。
もう少し寒くなると夜は寒くて眠れないということもあるらしい。

 蚊帳の中で目覚めて、朝の光が壁の隙間から入ってくる。
なんだかとても穏やか気分になり、しばらく光を眺めている。

 蚊帳の中から起き出して朝の村を散歩する。
 
 この村は山の高いところにあるので景色が良い。
道は舗装され、電線も街から延びている。
村にある給水塔はオーストラリアの有志から贈られたものらしい。

 ホーミーが朝食を用意してくれる。
バナナにパッションフルーツ、スープにパン。

 タイの人はパッションフルーツに砂糖をかけて食べる。
砂糖を採らないことにしている俺はそのまま食べるが、そのままで助ェに美味しい。

 ホーミーいわく、パッションフルーツはパワーの源、これを食べれば元気になるらしい。


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