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タイ旅行記P23

初つばめの巣


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10月26日

 旅20日目、いよいよ本当にタイ最後の日になってしまった。

 のんびり目覚めて、散歩に出かけ、フルーツと暖かい豆乳を買ってくる。
俺は都会があまり好きでない、タイ最終日だけど積極的にはバンコクを歩き回るつもりはない。
チェックアウト時間ぎりぎりまで部屋でのんびりとする。

 ホテルをチェックアウトし、荷物を預け再びチャイナタウンの中心部へと向かう。
本日の目的はふかひれとつばめの巣を食べることである。
貧乏旅行の〆としては、だいぶ奮発して豪華である。

 相変わらずチャイナタウンは人と車でごった返している。
食べる店は特に決めていないが、ガイドブックに載っている店は避ける。

 ツバメの巣のスープを専門に出している屋台が何件かあった。しかし、せっかくなので店で食べることにする。

 第6感に頼り一つの店に入りメニューをもらうと同時にお茶が出される。

 暑い中を歩いてきたから、冷たい飲み物がうれしい。
これに口をつけると甘いのである、タイのお茶は甘いということを忘れていた。
しかし、これが非常に口当たりも良くて乾いた喉を癒してくれる。

 ふかひれの煮込みスープとツバメの巣のスープを注文する。
どちらも一級・三級・普通と3ランク用意してある、なぜか二級はない。

 最後だから豪華に(しつこい?)行こうかとも思ったが、真ん中の三級にする。
 (あ〜、人間小さいな俺。)

 何故か店の外にある厨房で店のおばさんが調理し始める、中で良いんじゃないかな?
土鍋に材料が投入され、火に掛けられる。

 出来上がったふかひれの煮込みとライスが供された、辺りに良い香りが漂う。
土鍋のふたを開けると茶褐色のスープがぐつぐついっている。

 俺はこの鍋にふかひれには味があることを教えられた。
日本で食べたことのあるふかひれには味が無かったが、このふかひれには味があった。
噛み締めると味が出てきて、肉汁(と言うのか?)が口の中に溢れる、美味い。

アワビも入っていてとても豪華である。

 ふかひれを食べ終えるころツバメの巣のスープも出てきた。
こちらもかなり期待が高まる、何せ初めて食べるのである。

 一口すくい、少々の緊張感を伴い口へとれんげを運ぶ。
ん、あんまり美味しくない…

まあ、きっとこんなものなんだろうね。
ツバメの巣にがっかりし、ランクを選ぶのに20分くらい悩んだ自分にがっかりした。

ふかひれとツバメの巣で700バーツ(2,100円くらい)だった、大大大奮発であった。

 ふかひれとツバメの巣を食べたら後は本当に何もしたいことはない。
そこで貧乏旅行の最後に相応しく、エアポートバスでなくローカルバスで空港に向かう。
エアポートバスは150バーツだが、ローカルバスだと35バーツである、差は大きい。

 バスは1時間30分くらいかけて新空港に到着した。途中バンコクのいろんなところを見られたのでこれは楽しかった。

 出発までは時間があるので、空港内でラムを買って飲んでいた。
すると空港の職員と名乗るおじさんが声を掛けてきた。
また怪しいやつかと思ってそっけなく会話していたが、世間話をしばらくして仕事があるからと言い残し去っていった。
 本当に空港職員だったようだ。


 帰りの飛行機では、出発前にMixiで情報交換していた人と偶然出会い、しかもシートが隣だった。
『縁』というのは不思議なものだとつくづく思う。

 お互いの旅の話をしあいながらあっという間に成田に到着した。

 帰国便の出発は若干遅れたが、無事成田に到着した。

 短パンにビーチサンダルで帰国した俺には10月後半の成田は少し肌寒かった。
成田空港から路線バスに乗り、バス停からさらに40分くらい歩く。

 途中の小さい神社により、無事帰ったこと報告をする。
俺は神は信じないが、精霊のようなものはいると思っているので挨拶や礼は欠かさないようにしている。

 神社からさらに歩いて農場へと向かう、懐かしい顔が俺を迎えてくれた。

 《2006年秋 タイ旅行記 終わり》


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