師走の海に揺られ
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12月21日 昨日、4年と少し働いた会社を辞めた。 すっきりした気持ちとどこか不安で頼りない気持ちを抱えて旅に出る。 社会人卒業旅行。 目指す先は屋久島、言わずと知れた世界自然遺産の南海の島である。 曇天の羽田を飛び立った飛行機は、冬の冷たい雨の降りしきる鹿児島へと降りた。 南国という言葉が嘘のようだ、飛び立った東京より肌寒い。 前日までろくに旅の準備をしていなかった俺は、ほとんど徹夜でパッキングを行った。 おかげで機内や高速バスの中もひたすら眠っている始末だ。 |
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鹿児島空港からエアポートバスで鹿児島市内へ。 鹿児島市内を少しぶらつき、食料や酒を調達する。 鹿児島から屋久島へ渡るメジャー手段は、飛行機か高速船だろう。 しかし、風情がないし料金が高い。 俺が選んだのは、半分貨物船のようなフェリー「はいびすかす」。 あくまでもメインは荷物であり、乗客はおまけのようなもの。 俺が乗船した日も客のほとんどがトラックドライバー風である。 しかも、寄港した種子島でほとんどが下船してしまった。 屋久島まで乗っていたのは10人ほどであろうか、しかも男ばかり。 |
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12月22日 7時20分、定刻どおり屋久島に上陸。 船を降り立つ旅人4人、俺を入れて。 6月に大阪を発ち自転車で旅を続けているやつ。 北海道から来たやつ、日本人だけどオーストラリア生まれ&育ちのやつ。 少しの間、旅の情報交換などの話をする。 みんな個性的な旅をしているようで、話もはずむ。 そうこうしているうちに、チャリダーは天気が良いからと出発した。 オーストラリアから来た旅人も、キャンプ嵐闥nが歩いて近いからと出て行った。 俺は事前交渉しておいたレンタカー屋からの連絡を待っていた。 結局、北海道から来たやつと一緒に車でしばらく行動することにした。 見ず知らず同士の男二人、レンタカーの軽自動車に乗って旅をする。 一人旅ならではの成り行きである。 |
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俺が泊まる嵐閧フ宿は島の南側、船の着いた宮之浦は島の北側。 島の東側は町が点々としているが、西側は林道が通っており自然も残されている。 俺たちは西側のルートを通ることにして、車を走らせた。 西部林道に入ると間もなく、猿が道に現れた。 動物が多いとは聞いていたが、こんなに近くにたくさんいるとは思わなかった。 するとまたすぐに鹿も見ることができ、男二人で素直にはしゃぐ。 一車線の道路から二車線となり、大川の滝(左上写真)へと続く。 落差80m以上の滝を、滝つぼまで行き下から眺める。 さらに車を走らせ、西部林道を抜けたところで栗生という集落があった。 ここで俺たちは別れた、お互いの旅の無事を願いつつ。 |
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一人になった俺は一路、屋久島で1週間滞在する宿へと向かう。 宿はあっさりと見つかったが、部屋の掃除が済んでいないらしい。 俺は、この日特にどうしてもしたいことはないので、再び宿を出た。 ただ翌日は夜明け前から登山を開始するので、登山の準備をしなければならない。 島で二番目に大きい街である安房に行き、翌日の食料を調達する。 同時に宿は自炊できるので、自炊に必要なものも調達する。 登山口までの移動時間と登山口近辺の下調べのために車を走らせる。 この日は早めに宿に戻り、夕食を作り、翌日の登山の準備をした。 食後に焼酎を飲みながら翌日の計画をおさらいして、早めに床に着いた。 |
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