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Tatsuro Yamashita Cozy

Cozy by Tatsuro Yamashita


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流れる時に抗い 命を燃やし続ける
全ての孤独な人よ 涙は言霊になる

From へロン



01. 氷のマニキュア 02. へロン
03. Fragile 04. Donut Song
05. 月の光 06. 群青の炎-Ultramarine Fire-
07. Boomerang Baby 08. 夏のCOLLAGE
09. LAI-LA -邂逅- 10. Stand In The Light -愛の灯-
11. セールスマンズ・ロンリネス -Salesman’s Loneliness- 12. Southbound #9
13. Dreaming Girl 14. いつか晴れた日に
15. Magic Touch

98年に発売された山下達郎さんのアルバムです。

その前に少し彼のプロフィールを。

1953年東京生まれというので、もう51歳ですねえ(2004年現在)。
中学生の頃はブラバンをやっていたそうです。
中央大学に入学し、73年、大貫妙子さんや村松邦男さんらとシュガー・ベイブを結成。 (デビューは75年)
76年にsoloデビュー。
有名な「クリスマス・イヴ」は83年の作。(86年にシングルとなる)
あとは80年の「On The Street Corner」でドゥーワップを一人多重録音して話題に。
このアルバムはかなりいろんなアーティストに影響を与えていると思います。
82年(?)に歌手の竹内まりあさんと結婚。

彼とよく並べられて紹介されることもある大滝詠一さん(元はっぴいえんどの) とは
達郎さんが72年に自主制作したテープを聞いた大滝さんと意気投合して付き合いが始まったそうです。

このアルバムでもはっぴいえんどのメンバーの一人、松本隆さんも作詞で関わっています。


このアルバムは姉が送ってくれたのですが、いやあ、やっぱりいいね。
今までちゃんと聴いたことがなかったけど、こうやって聴くと、やっぱりすごい人だって思う。
どうすごいかを言葉であらわすのが非常に難しいのですが、とにかくすごいよ。

私は達郎さんってマイルドな感じがしててたけど、歌い方を聴いても、やあ、潜んだ情熱、激しさがあってねえ。
ハイトーンヴォイスなんか特にね。


さっきも言った松本隆さんの詞の「氷のマニキュア」や「月の光」
「Dreaming Girl」「いつか晴れた日に」、
玉置浩二さんも彼の詞を使っていたりしてるんだけど、詞だけ読むと、かなりべたなのよね。
でもやっぱり実力のあるベテランが歌うと、非常に威力を発揮するというか、
べたでなくなるのね。ほんとに美しく、寂しく、そして鋭く残酷だったりして。
いいアーティスト同士だからこそできる化学変化とでもいうかね。


上にあげた「へロン」は達郎さんの詞ですが、
短いシンプルな詞なのに、実に内容があって、さすが。
達郎さんに「もっともっと頑張れよ!」といわれているような、力をもらえるような曲ですね。


いくつかある英語の曲もいい。
「Fragile」もメロディとしてはけっこう同じのが続くのに、決して飽きないし。
「Boomerang Baby」なんかもいい歌詞。懐かしいようなメロディも◎。

「Stand In The Light」はアメリカ人の歌手メリッサ・マンチェスターとのデュエット曲。詞も彼女の作。

彼女について少し。51年NY生まれ。達郎さんと同世代ですね。
ベット・ミドラー等に見出されて73年にデビュー。
ヒット曲は78年の「Don’t Cry Out Loud」(邦題「あなたしか見えない」)。
79年には2つの映画の主題歌を歌って、オスカーにノミネートもされたことがあるそうです。
彼女についての詳しいことは 彼女のオフィシャルサイトで。 (英語ですが)

この曲もアルバムの中ではちょっと感じが違った曲調だけど、いいですね。スタンダードで。
彼女の声もかっこいいですね。(ちなみに彼女は白人です)
主題歌でオスカーノミネートとか聞くと、確かにこの曲も
なんだかそういう映画で使われそうなそんな感じの曲だなあと思ってしまいます。
ネイティブの人とデュエットしても決して引けを取らない達郎さんも、やはりすごいです。

そして!「Donut Song」。いいよねえ。
彼、すごい人なのに、こういうお茶目なかわいい曲を作っちゃう。
もう聴いたら絶対いっしょに口ずさんじゃうね。
達郎節の「OH〜」っていうのも最高です。
ミスター・ドーナツの所ジョージさんが目の前に浮かんできそうです。


でね、このDonut Songの次の曲、「月の光」が私、すごい好きになりました。
松本さんの詞もいいし

(「月の光に洗われた君の背中に 天の川が雪崩れてゆく」
「青く光る君の髪やがてぼくに燃え移る 二度と朝がこなくても ぼくは何を惜しむだろう」)。

なんとも切ないのよね。
そして後半に向かってぐわあっと盛り上がっていく達郎さんの歌い方、声がこれまた切ない。
ここに達郎の想いみたり、ってくらいに、なんだか感動してしまったのです。
Donut Songとかに比べるとインパクトはないんだけど、じーっくり聴いてほしい曲。


「夏のコラージュ」。さわやかでいいですね。
「若さや時間はいつか消えて行くけど 僕らは決して変わらぬ何かを見つける気がする」
とか、詞も印象的です。

「サウスバウンド#9」も同じようなさわやかさを感じられる曲。
コーラスなんかがビーチボーイズを思い起こさせますね。

「ライ・ラ」はギターの音が耳に心地よい、素敵なLoveSongです。

「君がいてくれるのなら さみしさはもういらない ひとりじゃとても生きられない」
「何も知らなかった 君を傷付けてた いつも強がりのせいだと 思っていた」

使い古されたような言葉だけど、達郎さんが歌うとはっとするような力を含みます。


「セールスマンズ・ロンリネス」もさすがですねえ。
タイトルからすると駄洒落か?とかおもったけれど、
聴いてみると、寂しいというか、人間の奥深さをえぐったようなすごい曲なんですね。

普通のサラリーマンを観察していても、こんなふうに鋭い曲を作っちゃう。
怖い人だねえ、達郎さんは。


全曲は紹介していませんが、どれをとってもベストな感じがする完成度の高いアルバムです。
ぜひ聴いてほしいですね。

Updated Nov 17,2004

達郎さんのオフィシャルサイト http://www.smile-co.co.jp/tats/


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